『ジョン・ガリアーノ 世界一愚かな天才デザイナー』超豪華ファッション識者14名の推薦コメント解禁!

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9月6日(金)

世界的ファッションデザイナー、ジョン・ガリアーノのドキュメンタリー映画『ジョン・ガリアーノ 世界一愚かな天才デザイナー』より、四千頭身・都築拓紀(芸人)、西村宏堂(アーティスト・僧侶)、ドリアン・ロロブリジーダ(ドラァグクイーン)、TOMO KOIZUMI(デザイナー)ら各界のファッション識者14名が大集結!大絶賛の推薦コメントが到着した。あわせてコメントを寄せた著名人たちの特別ビジュアルも公開された。

芸人随一のファッション好きとして知られる四千頭身・都築拓紀は、「僕は、天才を見ると、正直萎えます。でも、少しだけ常識の内側にいる瞬間や、良くない外れ方をする人物像にどこか安心してる自分もいました」と”天才デザイナー”への羨望を素直な言葉で語りつつ、本作で明らかになるガリアーノの素顔に言及。〈ハイヒールを履いた僧侶〉として、LGBTQ活動家・僧侶・アーティストとして幅広く活躍する西村宏堂は、キャンセルカルチャーの問題に一石を投じる本作について、「計り知れないプレッシャーに耐えた彼を愛し、許せるか、あなたの心に問いかけます」とつづっている。さらに、14歳の頃、ガリアーノがディオールでデザインしたドレスを見たことがきっかけでファッション業界を目指し、2021年にはガリアーノ本人とのコラボレーション企画を行った世界的ファッションデザイナーのTOMO KOIZUMIは、「1人の天才がファッションの歴史を塗り替える瞬間を、我々が確かに観ていたのだと思い出させられる作品」と大絶賛した。

また、ストリートスタイルフォトグラファー/ジャーナリストのシトウレイは、パリのファッションウィークの現場に赴いており、ガリアーノの逮捕騒動の当時の状況を肌で感じた目撃者としてコメントを寄せた。そのほかにも、ファッションデザイナーの山縣良和は、ガリアーノと同じ名門美術学校の在学中にジョン・ガリアーノのデザインアシスタントを務めた経歴を持つ証言者として、『エゴイスト』やNetflix恋愛リアリティーショー「ボーイフレンド」のスタジオMCなどへの出演で話題沸騰中のドリアン・ロロブリジーダは、ガリアーノの作り出す世界に魅せられ、彼の軌跡を追いかけた当事者として、それぞれが異なる視点でガリアーノの栄光と転落、贖罪の日々に想いを馳せている。


●北村道子(スタイリスト)
彼ほど人間である属性にコミットしているファッションクリエーターは稀なのではないか。そこが彼の命の源なのだろう‼️

●シトウレイ(ストリートスタイルフォトグラファー/ジャーナリスト)
2011年の冬のパリのファッションウィークの現場の空気は今でも鮮明に覚えてる。

いつにない緊張感と不穏さと信じられない位に多くの人が漂うあの会場
(コレクション会場で私が警察の出動をみたのはこの時が初めて)。

一触即発の雰囲気で、何が起こっても仕方ないカオスーーー
飛び交っている彼についてのさまざまな憶測、怒り、擁護の言葉と義憤心、
打倒のコール、下世話なヤジ、尾ひれのついた陰謀論ーーー
の中でコレクションスナップを撮ってたあの日。

この日一番聞いたフレーズは「分からない」でした。
当惑気味に、哀し気に、憤り気味に、いろんな感情がこもってた。

ブラックボックスの中に入ってたあの日の真実が、ようやくクリアになりました。

●takamama(Fashion film creator)
アルコール・常用薬・仕事に依存し、差別発言の動画流出をきっかけに
煌びやかな世界から奈落へ堕ちていくガリアーノの人生。

本人も認識していなかったインシデントと向き合い、
贖罪を続けることで天才は再び息を吹き返していくわけですが、
計り知れないその険しい道のりは見ていてとても心苦しかったです。

デザイナーを目指すきっかけの一つになっていた
アベル・ガンス「ナポレオン」のシーンを
本編の節々にレイヤードしていく表現も印象的でした。

●田中杏子(NuméroTOKYO編集長)
モード界がお祭り騒ぎのようだった当時、才能溢れる繊細なデザイナーやクリエイターたちはみな、精神的かつフィジカル的なサポートが必要でした。ジョン・ガリアーノのモード界における成功と転落の裏に潜む本質的な問題とは。私たちはこの映画から、最も重要なその部分を学ぶべきだと痛感します。

●TOMO KOIZUMI(デザイナー)
1人の天才がファッションの歴史を塗り替える瞬間を、我々が確かに観ていたのだと思い出させられる作品。
クリエイターとしての自分が1番影響を受けた人物の栄枯の物語に、心を揺さぶられずには観れなかった。

●ドリアン・ロロブリジーダ(ドラァグクイーン )
世界に魔法をかけた、天才ジョン・ガリアーノ。

アタシがドラァグクイーンを目指し始めた頃、
オートクチュール特集が掲載されたファッション雑誌を買う理由は、いつだってガリアーノでした。
世界中のドラァグクイーンが彼の作り出す世界に魅せられ、
それぞれのスタイルの中にガリアーノ的な“キャムプ”や“ハイアンドロー”を見出そうとやっきになっていたことを思い出します。

そんな彼が得た成功や栄光、そして破綻と再生。

これからのガリアーノは、
世界にどんな魔法をかけてくれるのかしら。
楽しみだわ。

●なかむ(Fashion Creater)
Top of the Topを走り続けた人間の苦悩とそこまでのサクセスストーリー。
人が躓く時には何か理由があります。傍にいる人が支えてあげることがとても大切です。
ガリアーノの躓きは赦されるのか。どう贖罪を果たすのか。
ファッションの光から闇まで描かれているこの映画はファッションを愛するすべての人に見てもらいたい作品です。

●西村宏堂(アーティスト・僧侶)
天才デザイナー、ガリアーノの栄光と影。
世界を魅了した美と衝撃的な差別発言。
計り知れないプレッシャーに耐えた彼を愛し、許せるか、あなたの心に問いかけます。

●平芳裕子(神戸大学大学院准教授)
天才ファッションデザイナー、ジョン・ガリアーノの波瀾万丈の半生を描いたファッションドキュメンタリーで、過去の貴重なコレクション映像の数々を堪能しました。一方で、ガリアーノを取り巻いている当時のファッション界の様子も興味深く、ブランド帝国を築いたベルナール・アルノーの姿やブランド買収で変質していく業界模様も注目されます。激動の世紀転換期をリアルタイムで知らない世代にこそ見てほしい映画です。

●ブレイディみかこ(ライター・コラムニスト)
わかるために見る映画じゃない。掻き乱され、放り出されるための映画だ。
謝罪と許し、醜と美、ビジネスと創造、才能と消費。投げられ、目撃させられ、思考を委ねられる。考えるのはあなただ。

●村上要(WWDJAPAN編集長)
私たちに現実から逃避させてくれるような素晴らしいファッションを見せてくれたジョン・ガリアーノが、酒や薬物、そして仕事に逃避した結果、私たちを傷つけた数奇な運命を膨大なアーカイブ映像と共に辿る名作です。ジョン・ガリアーノは、「拡大」、もしかすると「膨張」したファッション業界の仕掛け人でありながら、犠牲者でもあったのかもしれません。それでもなお、第一線で活躍し続けるガリアーノに敬意を表します。

●山縣良和(ファッションデザイナー)
これはちょうど二十年前、純粋にファッションの源流を追い求めていた僕自身が、彼のスタジオで目の当たりにした、人間の限界を優に超える所業に感服すると同時に恐れ慄いたものそのものだ。目まぐるしいほどの神懸かった創造性の背後には、愛すべき天才デザイナーの心の奥底に沈殿した狂気や孤独、悲壮感が映像から終始漂う。我々に自省を迫り、社会に内在する複雑な問題を突きつける未来に残すべき稀有なドキュメンタリー作品だ。

●四千頭身 都築拓紀 (芸人)
僕は、天才を見ると、正直萎えます。自分よりセンスのある人間が自分より辛い人生の中で自分より努力をしています。故に天才です。故に、萎えます。もちろん、ジョン・ガリアーノも例外ではありません。でも、少しだけ常識の内側にいる瞬間や、良くない外れ方をする人物像にどこか安心してる自分もいました。約2時間、天才を眺めてます。結構萎えます。帰宅道、なぜか仕事を頑張りたくなってます。そんな日に限って、翌日は休みです。

●渡辺三津子(ファッションジャーナリスト)
二面性をもつ人間でありデザイナー、ジョン・ガリアーノ。彼は、光と影から生まれるファッションの世界で命を得た。あの時代、急激な成長を遂げたファッション界は絢爛たる光が輝きを増し、狂騒のなかで影も深くなってゆく。ガリアーノはそれに最も共振し、天賦の才を花開かせた。ショーはもちろんのこと、フィナーレに登場する彼自身が壮大なスペクタクルだった。闇は彼を飲み込んだが、“主人が去った別の家(メゾン)”で、服ともう一度向き合う暁光を仰ぐ。そこには、きっと、彼を包み込む柔らかな光があったことを願う。

9月20日(金)新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかロードショー

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作品紹介

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